ルーティンワークの落とし穴

こんにちは。
池田です。

今回は

「ルーティンワークの落とし穴」

というテーマでお届け致します。

私は医師として、何十年もの間、
医療の世界に携わっておりますが、
その現場で、よく目の当たりにしてきたのが、

『ルーティンワーク』です。

医療の現場に限らず、確かに
組織の中では、ある程度のルーティンは
必要だと思います。

特に病院では、常に患者さんの命や安全を守るためには、

決められたルールや手順を踏む大切さは
十分承知しています。

しかし、そんなルーティンが元で
起きる弊害もあるのです。

例えば、患者さんの
転倒事故もその1つと言えます。

医療や介護の現場で、転倒事故は
防がなくてはならない重要な課題の一つと言えます。

その原因の一つに

「病院での患者さんの履物は
スリッパを使用する」

という、決まりが
転倒を引き起こしているのではないかと
私は考えました。

もちろん、病院には
自分で履物の着脱ができない患者さんも
たくさんいらっしゃいますから、

利便性を考慮した上での
決まりなのかもしれません。

しかし、ただでさえ、
移動が不安定な患者さんに、転びやすい履物を使用するという決まりが、転倒事故を引き起こしやすくしていることは、よく考えれば容易に予想できます。

ただ、ルーティンになっていることは
みな疑問に思うこともなく、見過ごされてしまう可能性が高いのです。

本来の目的

医療の現場は一人ひとりがプロです。

つまり、患者さんを最善の方法で治療し
回復のサポートをしなければいけません。

しかし、例にも挙げたような
ルーティンワークに慣れてしまうと、

「最善の方法で患者さんの回復をサポートする」

という本来の目的から、
ずれてしまう可能性があるわけです。

私が運営に携わっている病院では
スリッパを履かせるという
ルーティンを断つことで、

それ以来、20年もの間、
転倒事故は起きていません。

もちろん、スタッフ一人ひとりが
プロ意識を持って、安全に業務を行ってくれているからこその結果ではありますが、

ルーティンがもたらす弊害を
そこから脱することで、改善できた1つの事例と言えます。

また、実は私が20代後半の頃に勤めていた
ある赤十字病院では、上記以外にも多くの改革を行い、
全96病院の中から、モデル病院に選んでいただきました。

まだまだ若くて下っ端の医者が
古くからの風習について意見すれば
当然反発もされましたが、

自分たちが仕事をしている目的である

「最善の方法で患者さんの回復をサポートする」

ということに関しては
年齢も経験値も関係ありません。

むしろ、若い世代の方が
風習に染まっていない分、
よりクリエイティブな発想をもちやすいでしょう。

ただ、よい発想や意見があっても
上司や組織の持つ固定概念によって、

実際に発言できない人も
多いのではないでしょうか。

大組織の悪しき風習

組織が大きくなればなるほど
仕事が固定化して、ルーティンワークが多く存在します。

当然、多くの人員を管理するためには
ルーティンワークを取り入れた方が楽ですよね。

しかし、それでは人や組織が成長・繁栄していくことは難しいでしょう。

なぜなら、固定概念にとらわれず、

「目的を達成するためには、どうすればいいのか」

このように、固まった思考から抜け出して、
豊かな発想をもつことで、

目的達成に近づき、それが結果として、
成長・繁栄に繋がるからです。

逆に、同じことを同じようにやるだけでは、
人も組織も、どんどんダメな方向に
傾いてしまいます。

これは、病院だけでなく
企業などすべての組織でも
同じことが言えます。

病院では、患者さんのために。
企業では、お客様のために。

「患者さんのために、一人ひとりが
どう動けば良いかのか。」

「お客様を勝たせるには
どうしたら良いのか」

と考え、行動することが
重要なのです。

もし、この記事を
読んでいただいているあなたが
日常がルーティンワークに
囲まれているとしたら、

あなたや組織が持つ、本来の目的を
一度、思い出してみてください。

そして、もしあなたが
古い風習やルーティンではない
よい発想や意見をお持ちなら、

ぜひ、勇気を持って
実際に発言したり、行動に移してみていただければと思います。

それでは。

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